2014年09月17日

ソフトなまちづくりの専門家の役割とは? 〜英コミュニティ開発の職務基準から〜


 まちづくりの専門家とは何でしょうか?適応分野の知識やスキル(福祉、建築・都市計画・文化など)と別に、コミュニティを開発するソフトな技術やスキルが重要です。
 イギリスの専門家支援団体「コミュニティ開発学習連合(Federation for Community Development Learning)」は、「コミュニティ開発職務基準」(CDNOS = Community Development National Occupational Standards)を作成し、ソフトなまちづくりの専門家とは何か、7つのキーエリア、25の活動を定義しています。
 これからのまちづくりの専門家と教育機関の役割やカリキュラムを考える上で参考になります。

コミュニティ開発職務標準(CDNOS)リスト

 コミュニティ開発は、パワーの不均衡に対処し変化をもたらすため、社会正義、平等、包摂の理念にもとづき価値レベルに働きかける長期的なプロセスです。 そのプロセスは、自分たちのニーズと願望を明確化し、自分たちの生活に影響を与える決定に影響力を行使するために行動を起こし、自分の生活の質、住んでいるコミュニティ、そして自分が一員となる社会を改善するために人々が協力し合うことを可能にします。

■キーエリア 1(コア):
コミュニティ開発の理解と実践

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S1 コミュニティ開発の価値とプロセスの統合と活用
S2 コミュニティ開発の実践に内在する緊張への取り組み
S3 異なるコミュニティ間の関係づくり
S4 コミュニティ開発の実務者の能力と職能倫理の広がり
S5 自組織内のコミュニティ開発の実践の維持

■キーエリア 2:
コミュニティの理解と連携

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S6 コミュニティの理解
S7 コミュニティの調査・研究とコンサルテーション(相談)の促進
S8 コミュニティの調査・研究による調査結果の分析・普及

■キーエリア 3:
コミュニティ開発アプローチのグループ・ワークと集合活動への導入

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S9 コミュニティ開発の実践を通じた包括的かつ集合的ワークの支援
S10 コミュニティのイベントや活動の組織化
S11 コミュニティのコンフリクト(衝突)への対応
S12 コミュニティの変化のキャンペーンによる支援

■キーエリア4:
コミュニティ開発アプローチによる集合的・分野横断的ワークの推進と支援

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S13 コミュニティと公的機関の効果的な関係の推進と支援
S14 公的機関のコミュニティとの効果的な関係構築の奨励とサポート
S15 集合的・連携ワークを支援するコミュニティ開発アプローチの活用
S16 コミュニティ開発アプローチの適応による戦略的コーディネートされたネットワークとパートナーシップ

■キーエリア5:
経験共有によるコミュニティ学習の支援

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S17 コミュニティ開発実践による学習機会の促進と開発
S18 社会的、政治的開発のためのコミュニティ学習の促進

■キーエリア6:
コミュニティ開発サポートの団体への提供

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S19 コミュニティ開発の視点による組織構造へのアドバイス
S20 コミュニティ開発実践をつうじたサステナビリティのための資源調達と計画
S21 コミュニティ開発アプローチと実践を用いたグループの強化
S22 コミュニティ開発アプローチと実践を用いた新しいプロジェクトや協働のセットアップ
S23 コミュニティ開発アプローチを活用したモニタリングと評価

■キーエリア 7:
コミュニティ開発の実践のマネジメントと開発

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S24 コミュニティ開発実務者の適正管理
S25 効果的なコミュニティ開発実践の支援のための組織内部開発と外部連携のマネジメント

 これらの基礎として、社会正義と差別の撤廃、集合的活動、コミュニティ・エンパワメント、協働によるワークと学習などがベースとなります。

CommunityDevelopmentNationalOccupationalStandardsTreeMap.jpg
コミュニティ開発職務基準のツリーマップ(ポスター)

さらに詳細についてはこちら

[注]
全国コミュニティ開発職務基準(CDNOS = Community Development National Occupational Standards
posted by 早稲田大学早田宰研究室 at 12:06| 日記

2014年07月06日

「穴あき都市」化する川口市

 川口市の人口を平成15年と平成25年で比較した(図1)。

川口市人口増減H15〜H25.jpg
※クリックで拡大
(図1)川口市の人口変化(H15年〜H25年)
データ:住民別基本台帳(1月1日)

 人口が増加した町丁目の数は156存在した。うち300人以上増加した町丁目が59あった。とりわけ大幅に増加している町として以下がある。

(10年間で人口1000人以上増加したまち)

・並木元町(3,262人増)
・大字里(2,647人増)
・末広1丁目(2,436人増)
・元郷1丁目(2,116人増)
・大字戸塚(1,779人増)
・川口1丁目(1,590人増)
・本町4丁目(1,527人増)
・飯塚2丁目(1,514人増)
・大字安行原 (1,265人増)
・南鳩ヶ谷3丁目(1,229人増)
・元郷2丁目(1,024人増)


 一方、減少しているまちは97あった。そのうち100人以上減少したまちが、47あった。

 増加しているまちは駅周辺が多く、駅から離れるに従い、減少しているまちが多くなる。ただし駅周辺であっても減少しているエリアもある。
 川口市は、全体として人口は増加傾向が続いているが、町丁目でみると、増加しているまちは、62%で、減少しているまちが38%も存在する計算になる。

 急激に増加している地区とゆるやかに減少している地区が二極化しながら、”まだら”状に混在しており、いわゆる「穴あき都市」(perforated city)化が進行していることがわかる。

perforatedcity.jpg
「穴あき都市」のイメージ

 今後地域への需要を呼び込み、集中・適正配分させるための土地利用やまちづくりの政策が求められる。


(参考)
町丁目データ(Google マイマップ)
https://mapsengine.google.com/map/edit?mid=z-XzmLiVF3YA.k6_93TksTTOw
posted by 早稲田大学早田宰研究室 at 19:54| 日記

政令指定都市・中核市・特例市

首都圏の政令指定都市・中核市・特例市(平成26年7月現在)

shiteitoshi.jpg
posted by 早稲田大学早田宰研究室 at 00:49| 日記